<2020年12月07日-明治安田生命J1-第31節-清水vs川崎->
試合前の選手入場時、清水エスパルスの選手らが花道を作り、優勝した川崎フロンターレの選手を拍手で迎え入れました。これは、「ガード・オブ・オナー」と呼ばれており、Jリーグでは初の事例となりました。
本記事の内容
・「ガード・オブ・オナー」とは??
・なぜ今回実施されたのか?、周りの反応は?
・欧州では揉め事も?欧州サッカー界での事例を紹介!
年間100試合以上サッカーを観る私が解説します。
この記事を読めば、「ガード・オブ・オナー」について誰かに語りたくなるはずです。
「ガード・オブ・オナー」とは??
「ガード・オブ・オナー(guard of honour)」直訳で❝栄誉礼❞です。
サッカー界では、優勝したチームを称え、花道を作り迎え入れる儀式のことを指します。選手同士称え合う素晴らしい行為であり、近年、欧州サッカーでは恒例の儀式となっています。
しかし、「ガード・オブ・オナー」の実施は義務ではなく、激しいライバル関係であるチーム同士(バルセロナとレアルマドリード等)では行われないことも。。。
また、優勝チームだけでなく、素晴らしい功績を収めた選手の引退試合などでは、個人に対して行われる場合もあります。
なぜ今回Jリーグで実施されたのか?、周りの反応は?
<2020年12月07日-明治安田生命J1-第31節-清水vs川崎->にて
Jリーグでは初の試みとなる、「ガード・オブ・オナー」が行われました。
今回「ガード・オブ・オナー」が実施された理由は?
DAZNの中継内では、清水エスパルス平岡監督の呼びかけと運営側の意見が一致して実現したと語られていました。「ガード・オブ・オナー」はホームチーム側からの働きかけがなくしては実現しないため、清水側にも称賛の声があがっていました。
今までJリーグで行われていなかった理由は?
Jリーグは最終節近くで優勝が決まることが多く、「ガード・オブ・オナー」を実施する機会が少なかったことが一因だと考えられます。2020年川崎フロンターレの4試合を残してのJ1のリーグ優勝決定は、18チームでの2回戦総当たりによる全34試合制が固定された2005年以降、史上最速。3試合を残して優勝を決めた10年の名古屋を上回っています。そのことから、今まで「ガード・オブ・オナー」が行われてこなかったのは、実施する機会がなかったからだと言えそうです。
やっぱりJリーグは、最後まで結果が読めない面白いリーグですね!
周りの反応は?
川崎フロンターレのMF田中碧選手は、
「素直にうれしかった。互いをリスペクトしているからできること。文化になればうれしい」引用:日刊スポーツ
と語っていました。
また、浦和レッズの槙野選手がTwitterで反応。
槙野選手らしい反応で、この行為を称賛しています。
欧州では揉め事に?欧州サッカー界での事例を紹介!
「ガード・オブ・オナー」は欧州では慣例化しています、一例をあげますと、2016年に優勝したレスターシティ(当時岡崎選手が所属)をチェルシーの選手達が称えています。
懐疑的な意見も?
最近では、2019-20シーズンで優勝したリヴァプール称え、マンチェスターシティが「ガード・オブ・オナー」を行いました。
しかし、優勝した側であるリバプールのユルゲン・クロップ監督は、「必要性を感じない」とコメント。また、マンチェスターシティのベルナルド・シウバ選手は、「ガード・オブ・オナー」の際に拍手をしなかったりと、「ガード・オブ・オナー」には懐疑的な見方もあります。ベルナルド・シウバ選手も拍手出来ないほど、優勝できなかったことが悔しかったのでしょう。
バルサ、レアル間では問題も?
バルセロナとレアルマドリード間では「ガード・オブ・オナー」をやる、やらないで一悶着ありました。FIFAクラブW杯で優勝したレアルに対して、バルセロナが「ガード・オブ・オナー」を行わなかったため、レアルマドリードのジネディーヌ・ジダン監督は「『ガード・オブ・オナー』がトロフィーを勝ち取った後の伝統だったとしても、バルセロナにそれをやることはない」とコメントしました。
このように、「ガード・オブ・オナー」は素晴らしい行為ですが、問題の火種となることもあるようです。
以上が「ガード・オブ・オナー」の解説でした。
この記事を読んだ方は、ぜひ周りの方にサッカーの素晴らしさを広げていってください。



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